憧れの「無垢材の床」は本当に良い?メリット・デメリットと失敗しない選び方

2025.12.13 Sat

こんにちは。無垢スタイル建築設計の大橋です。
新築やリフォームを検討するとき、一度は候補に上がる“無垢材(むくざい)フローリング”。
自然素材ならではの温もりや、時を重ねるほど味わい深くなる風合いは、複合フローリングにはない大きな魅力です。

一方で、「傷がつきやすいって本当?」「お手入れが難しそう…」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、無垢材フローリングのメリット・デメリット、後悔しない選び方、そして日本の住環境に適したおすすめの樹種を、住宅の専門知識をもとに分かりやすく解説します。
これから床材を選ぶ方は、ぜひ参考にしてみてください。

無垢材フローリングのメリット|自然素材ならではの魅力がたっぷり

1. 世界に一つだけの美しい木目と“経年変化”

無垢材の最大の魅力は、木目や色合いがすべて異なる一点物であること。使い込むほどに色が深まり、ツヤが増していく「経年変化(エイジング)」は、無垢材ならではの楽しみです。“家族の成長とともに床が育つ”ような特別な魅力があります。

2. 冬でも冷たくない|やさしい足触り

木は熱を伝えにくいため、冬でもヒヤッとしにくく、素足で快適。スリッパなしで過ごせる床材として大きな支持を集めています。

3. 湿度を調整する“天然のエアコン”

木材には湿度が高いときは湿気を吸収し、乾燥時には放出する「調湿作用」があります。梅雨や冬など季節による湿度差が大きい日本の住宅にとても相性が良い素材です。

無垢材フローリングのデメリット|採用前に知っておくべき注意点

無垢材にも弱点があります。知らずに採用すると後悔につながることも。

1. 傷や凹みがつきやすい

杉やパインなどの柔らかい樹種は特に傷がつきやすく、ペットの爪跡が残る場合もあります。これを「味」として楽しめるかどうかが満足度を大きく左右します。

2. 水に弱く、反りや隙間が出ることも

無垢材は水分を吸ったり放出したりするため、濡れたまま放置すると反りや膨張が起きる可能性があります。キッチン・洗面所など水まわりで使う場合は注意が必要です。

3. 定期メンテナンスが必要

オイル塗装仕上げの場合、数年に一度の再塗装が推奨されます。手間はかかりますが、“手入れを楽しめる人”にはむしろ愛着が増す要素です。

日本の家におすすめの無垢材|樹種の特徴と選び方

湿度が高い日本の気候に合った、人気で扱いやすい樹種を紹介します。

樹種 特徴 おすすめポイント
杉(スギ) 柔らかく肌触りが良い。香りがある。 素足での快適さ、和の雰囲気が好きな方に
ナラ(オーク) 硬くて耐久性が高い。落ち着いた木目。 ペットや家族が多い家庭、傷が気になる人向け
松(パイン・赤松) 比較的安価で温かみのある表情。経年で飴色に変化。 コスト重視、北欧風インテリアに合う

無垢材は“手間より魅力が勝つ”床材。後悔しないためのポイント

無垢材は、完璧さを求める人よりも、「傷も思い出」「時間とともに育つ床が好き」という方に向いています。
一方で、『傷を絶対つけたくない』『メンテナンスはできるだけしたくない』という方には、メンテが少ない複合フローリングのほうが向いています。
床材選びは毎日の暮らしを左右する重要ポイント。ぜひ実物を見て、触って、暮らしにフィットする素材を選んでください。

無垢材を体感したい方へ

無垢材の床は、手間がかかる面もありますが、それを上回る心地よさと満足感を与えてくれます。
「完璧な状態を維持したい!」という方には複合フローリングの方が向いているかもしれませんが、「多少の傷も家族の思い出」「経年変化を楽しみたい」という方には、間違いなく無垢材がおすすめです。
ぜひ、無垢スタイル展示場で実物に触れて、理想の床材を見つけてみてくださいね!

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