設計のコツ ~収納の設えについて~

2023.05.21 Sun

こんにちは、コンサルティング部新築部門の大林です。
 
今日も設計のコツシリーズをご紹介したいと思います。
 
家の設計で重要な要素はいろいろありますが、その中でも「家事」「収納」「子育て」の三大要素は特に重要と言われています。

収納について

今回は、この三つの要素の中の、「収納」についてお役に立つポイントをお話しいたします。
 
収納にもいろいろありますが、どんな家にも必ずと言ってよいほど設ける収納として、衣類を収納する「クローゼット」があります。
 
設計上、クローゼットを設ける時のコツを二つご紹介いたします。
 

一つはクローゼットの扉についてです

近年クローゼットの扉には、一般的に折り戸を付けることが多いかと思います。
折り戸を付ける場合、両脇に扉の枠が付くので、折り畳んだ折り戸と枠の部分を合わせると、両端の壁から10㎝ほど出っ張ってきてしまいます。
クローゼットの使い方として、上部には衣類をハンガーで吊るし、下部は引き出し式の衣装ケースを置いて使うことが多いです。
扉を折り戸にすると、衣装ケースを両端まで置くと引き出しが扉や扉の枠にぶつかって開けられなくなるため、収納スペースの両端までいっぱいに衣装ケースを置くことができないという悩みが出てきます。
 
これに対して、私がいつもお客様にご提案している良い方法が一つあります。
折り戸を付けずに収納をむき出しにして設計しておき、カーテンを取り付けるタイミングでロールスクリーンカーテンを開口寸法にぴったり合わせて取り付けるという方法です。
 
私の自宅でもこの方法を採用していますが、こうすると、ロールスクリーンカーテンを開けているときは収納の端から端までたっぷり使えます。
さらに、例えば子供部屋のクローゼットをそのような作りにしておくと、ロールスクリーンカーテンを普段は開けたままにしておけば部屋が広く感じる効果もあり、収納部分を隠した時だけカーテンを下げておくということができます。
 
ロールスクリーンカーテンの色を周辺の壁紙の色と合わせれば、閉めた時にとてもすっきりした印象になります。また、好きな色やデザインのもので部屋のアクセントとしても良いかと思います。
 
ちょっと良い参考写真がなかったため、私の家の写真を添付しますが、写真右奥の幅が狭い収納にロールスクリーンカーテンを付けています。
 

 

二つ目のコツは、奥行きです

木造住宅の場合、基本的な間取りの考え方として、柱と柱の間隔が91㎝であることが基準となり、流通している材料の規格などもあるため、部屋の寸法や収納の寸法を決める時にある程度セオリーがあります。
例えば昔からある押し入れなどは、奥行きが91㎝というのが基本です。
現在でも、押し入れのように布団を収納する目的であれば奥行き91㎝の収納でも良いのですが、クローゼットのように洋服をハンガーにかけて収納することがメインになると、何も考えずにセオリー通り奥行きを91㎝にしてしまうと、奥行きに特に使えない無駄なスペースができてしまい、とてももったいないです。
 
洋服をハンガーにかけるのに必要な幅は約60㎝ほどで、袖が広がる余裕を見たとしても、75㎝~80㎝程度の奥行きがあれば十分納まります。
 
例えばクローゼットの奥行きを、91㎝ではなく75㎝で設計すると、単純に考えて約16㎝分部屋を広くすることができます。
 
ポイントは、昔からの慣習、一般的な収め方にとらわれて設計するのではなく、いかに空間を無駄なく有効に使うかを突き詰めて考えることです。
 
無垢スタイルでは、長年本当の注文住宅にこだわって来た実績があり、限られたご予算の中で最大限快適で、広く感じる無駄のない空間設計をさせていただく手法、ノウハウをたくさん持っています。
 
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