やりすぎぐらいが丁度いい住まいの地震対策

2022.06.24 Fri

皆さんこんにちは、建築コンサルティング部の河原崎和智です。埼玉県を含む関東地方も梅雨入りして、湿度の高い日が続いております。洗濯物が乾きづらかったり、雨でなかなか外出できなかったりとストレスが溜まりやすい梅雨ですが、朗報もあります。
コロナウイルスが騒がれ始めた3年前から、私たちはほぼ毎日マスクを着用してきましたが、「外出時のマスク着用は不要」という考えが国や東京都医師会より発表されました。
いきなりマスク無しで外出するのは周りの目もありまだ少し気が引けますが、日常が戻ってくる日はそう遠くない!こう考えると今年の梅雨もなんとか乗り切れそうです。
 
さて、少し前置きが長くなりましたが今回は地震対策について書き進めていきたいと思います。皆さんは「南海トラフ大地震」をご存知でしょうか。これは、日本列島が位置する大陸プレートの下に海洋プレートのフィリピン海プレートが南側から年間数センチ沈み込んでいる南海トラフというエリアが震源となり発生が予想される大地震の名称で、過去にない規模の地震になる可能性が懸念されております。発生確率については定期的に見直しが行われておりますが、直近の発表だと今後40年以内の発生確率は90%となっております。つまり、いつ発生してもおかしくない状況ということです。
 

 
これらの災害に備えて非常食を準備したり、避難経路を確保したりと事前に対策が必要な項目は多いですが、建物もその中の一つだという認識を持つことが重要です。
 
現在日本では建物の地震に対する強さを示す指標として耐震等級を設定しております。
耐震等級1は建築基準法の耐震性能を満たすギリギリの水準で震度5程度であれば住宅の損傷は防げるとの想定がされております。
 
耐震等級2は耐震等級1と比較すると1.25倍の強さがあります。最近よく耳にする「長期優良住宅」は、この等級以上が必須条件となります。
 
耐震等級3は等級1の1.5倍の強さがあり現在日本が定めている基準の中では最も地震に強いです。地震を受けてもダメージが少ないため地震後でも住み続けられ、余震が来ても安全とされております。
 

 
これらを見ると、耐震等級3を取得した住宅に住めば安全だと認識する方が多いかと思いますが、本当にそうでしょうか。
建築基準法における耐震基準は、1950年の制定(旧耐震基準)以降、大きな地震に見舞われるたびに見直され、改正されてきました。
言い方を変えると、今後発生確率が高いとされている南海トラフ地震も、いざ発生した時その被害規模の大きさによっては、現行の耐震等級3でさえ、不十分と判断され見直される可能性があるということです。これでは、耐震等級3が絶対安全だとは判断できませんよね。
 
ではどのようにすれば、より安全な住まい環境を実現できるのでしょうか。
いくつか考え方がありますが、その中の一つが「制震」を取り入れることです。
耐震等級3は今や当たり前ですので、プラスアルファで制震ダンパーなどを取り入れ、耐震+制震で対策する方法は効果的と言えます。制震は、いざ地震が起きた時その運動エネルギーを熱に変換し、建物の揺れを抑える性能があります。これにより、建物の倒壊確率を下げることができるのです。
 
無垢スタイルの住宅ではこの制震ダンパーを標準搭載しております。
その他にも地震やその他の災害を想定し独自の対策を数多く講じておりますが、詳細はぜひお問合せ下さい。
 
無垢スタイルは高性能で安心、安全、快適な自然素材住宅を提供しております。
皆様からのお問合せ心よりお待ちしております。
 
耐震・制震設計
 
 

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