耐震等級について

2023.10.19 Thu

こんにちは、コンサルティング部新築部門の大林です。
 
家を購入したり建てたりする際には、耐震性能のランクを示す「耐震等級」という言葉がよく使われています。
地震の被害に見舞われることが多い昨今、「耐震」という言葉もよく耳にするようになりました。
耐震等級という言葉についても何となく意味がわかったようなつもりになってしまいがちですが、実際にその意味をよく理解できている人は多くはないかと思います。
 
耐震等級についての基礎知識を身につけておくことも、安心・安全な家づくりをするために重要な要素の一つかと思います。
 

 

今日は、耐震等級に関する基礎知識を少しご紹介いたしますので、ぜひご参考にしてください。

家づくりにおける条件として、地震への強さを重視する方は多いかと思います。
 
ただ、一般の方が図面を見て家の強度をどのように評価していいかがわからないですよね。
 
そんな一般の方でもわかるような目安として表示されているのが、耐震等級という基準になります。
 
耐震等級とは、地震に対する建物の強度を示す指標のひとつで、住宅の性能表示制度を定める品確法に沿って制定されたものです。
 
建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれていて、その数字が大きければ大きいほど、建物の耐震性能が高いということになり、建物を建てる時の目安になります。
 
免震・制震という言葉も聞かれたことがあるかもしれませんが、これらは、耐震とは違う方向で建物を守るための性能です。
 
免震は、建物にかかる地震の揺れを軽減し、家の中と建物そのものの安全を守ろうというものです。
 
地震の揺れが建物に伝わりにくい構造を目指すもので、ビルやマンションでは免震構造が一般的となっています。
 
制震というのは、建物の構造躯体の一部にダンパーなどの「制震部材」を組み込んで地震の揺れを吸収するというものです。
 

建物の耐震性を計算する上で大きく影響する4つの要素があります。

まず1つ目は「建物の重さ」です。

建物そのものや屋根が軽ければ軽いほど、建物が地震の揺れに対しての振幅が小さくなります。
 

2つ目は「耐力壁」です。

これは、地震や風などで生じる横からの力に抵抗できる壁のことで、耐力壁が多ければ多いほど耐震性に優れていることになります。
 

3つ目として、「耐力壁や耐震金物の配置場所」も大切な要素です。

せっかく耐力壁や耐震金物を使っていても、その効力を発揮できる場所にバランスよく配置する必要があります。
建物の重さの中心(重心)と、強さの中心(剛心)のずれの大きさを示した数値を、「偏心率」といい、このずれが大きいと地震で揺れたときに建物がねじれる力が大きくなり、ずれが少ないと建物に負荷がかかりにくいということになります。
 

4つ目は「床の耐震性能」です。

床面の強度を確保することで、水平剛性が確保され、建物がねじれる力に対して耐える力を高めることができます。
 
耐震等級についてですが、耐震等級1というのは、建築基準法で定められた、建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることを示すもので、震度6強から7に相当する、数百年に一度起こる大地震に耐えうる強度を持つように構造計算されています。
熊本地震は震度7でしたが、このレベルを想定したものと考えればわかりやすいかと思います。
 
「耐震等級2」は、耐震等級1の1.25倍の倍率の耐震強度があることを示し、「耐震等級3」は、耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。
 
住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルで、災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署などは、ほとんどが耐震等級3で建設されているそうです。
 

無垢スタイルでは、耐震等級3と制震工法を標準仕様としております。

ぜひ皆さまの家づくりのご参考にしていただければと思います。
 
耐震・制震設計
https://www.muku.co.jp/concept/earthquake.php
 
 

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